2012年の秋に山口県でダニに刺された女性が死亡したことが大きく報じられました。死因はSFTS(重症熱性血小板減少症候群)という2011年に中国で特定された新しい感染症がダニから感染したためです。

その後、2013年2月19日までで、媛県、宮崎県、広島県在住の計3人もダニを介したSFTSによる死亡が確認されました。立て続けにダニによる死亡が確認されて、中国から恐ろしい感染症が大流行?などと騒動になりました。

殺人ダニは中国からきたの?

SFTSウイルスを持つダニはおそらく昔から(少なくとも100年以上前から)日本にいたと言われています。中国で流行しているのは事実ですが、患者は渡航歴もなく、中国のウイルスが日本に上陸したのではなさそうです。

どうも原因不明の病気だったものが、原因ウィルスが特定されたのが真相のようです。つまりこれまでもダニに刺されて年間何人もの人が原因不明ということで死んでいたということですね。

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)って何?

2011年に初めて特定された、SFTSウイルスに感染することによって引き起こされる病気です。主な症状は発熱と消化器症状で、重症化し、死亡することもあります。中国での致死率は10%を超えています。

多くの場合、ウイルスを保有しているマダニに咬まれることにより感染しています。また、インフルエンザなどのように容易に人から人へ感染して広がるものではないようです。

平成25年1月に山口県において初めての症例が確認された後,愛媛県,宮崎県,広島県,長崎県,高知県,佐賀県,鹿児島県でも症例が確認されました。

西日本が危ないの?

SFTSウイルスはマダニ類を媒介すると考えられます。マダニ類は全国に分布しています。ですから西日本が特に危険というわけでも、東日本が安全というわけでもありません。全国どこでも感染するおそれのある病気です。

治療方法はあるの?

現状は有効な抗ウイルス薬等の治療法はなく、対症療法しかありません。つまり感染すると命を失う恐れもある非常に危険な病気です。

マダニってどんなダニ?

フタトゲチマダニ
西条市HPより引用

マダニは大型のダニで、3~4mmと肉眼でも確認できるサイズです。森林や草地など屋外に生息していて、市街地にもいます。日本全国に分布しています。幸い、家庭内のダニとは種類が異なり、屋内にはいません。
活動時期は、4月中旬~11月下旬で、動物を待ち伏せて飛びついて吸血します。動物の通り道はマダニに吸着されやすいので注意が必要です。

マダニに刺されたらどうすればいいの?

吸血マダニ
吸血するマダニ
道立衛生研究所より引用

マダニはいったん取りつくと皮膚に口を突き刺して数日~10日間も吸血します。無理に引き抜くとマダニの一部が皮膚に残ることがあるので、病院で処置をしてもらいましょう。

どうやって予防するればいいの?

マダニに刺されないようにすることが何よりも重要です。春から秋はマダニの活動期なので特に注意が必要です。
・長袖、長ズボンを着用して皮膚の露出を避ける
・ズボンやシャツの裾を入れてマダニの侵入を防ぐ
・長靴をはく
・屋外活動後は、身体や服をよく叩いてマダニに刺されていないか確認する。
・帰宅したらすぐにシャワーで身体をよく洗い、衣類も洗濯する。


ここでまとめたのは2013年5月時点の情報です。最新情報は保健所や国立感染症研究所のサイトで確認してください。
リンク:国立感染症研究所のSFTS情報ページ